いかがわCD

ジャズのLIVEに通いつめるようになった
キッカケについては、すでに裏ブログで
書いたから繰り返さないけれど、
http://kbookshelf.blog43.fc2.com/blog-entry-7.html
ロック漬けだった自分がいつ頃から、
ジャズという音楽に興味を持ち始めたのかは、
我ながら、あまり定かではない。


中学時代には、おぼろげに
「ジャズ=ヤバそう=私の趣味かも!」
と感じていたのだが、
十代初めのガキンチョを
エキサイトさせてくれる音楽と言えば、
やっぱり、どうしたってロックだった。


その後、突如クラシックに溺れる日々が訪れ、
長年を"海賊盤オタッキー"として過ごす。
サ○トリー・ホールにも、
100回以上、足を運んでいるはずだ。
当時はクラシック専門誌、
レコード芸術』をスミからスミまで、
それこそ、なめるように読んでいたっけ。
お茶の水〜神保町〜秋葉原界隈の
中古盤・輸入盤ショップを徘徊しては、
血走った目で「掘り出し物」を探し歩いていた。


転機(大げさな....)は
十数年前、旧・品川駅構内でやって来た。
今みたいにファッショナブルに改装されちゃう前ね。
ダサダサな飲食店が立ち並び、
いつも各地の名産品を直販してるコーナーがあって、
その一角に、ジャズやクラシックの
980円CDを大量に陳列している場所があったのだ。
ある日。
「たまにはジャズも聴いてみっか」程度の
気持ちで立ち寄ってみた。
最初に買ったのは、
アート・ブレイキーのアンソロジーだったと思う。
音質はともかく、中身はホンモノ。
曲目だって↓の通り、なかなかやるじゃん!なんである。


1. A Night in Tunisia
2. Minority
3. Strictly Romantic
4. Hello
5. Once in a While
6. Blues
7. Hank's Symphony
8. Are You Real
9. Along Came Betty
10.Moanin'


同じシリーズでコルトレーン、モンク、
マイルス、ヘレン・メリル等々を買ってみた。
どれも悪くない。
私はこれら正規盤じゃないCDたちを
親愛の情をこめて、
いかがわCDと呼んでいたものだ。


でも、同時に心の片隅では、
こんなコンピレばっかり
聴いてちゃ堕落するぜ!

という声も鳴り響く。
で。オリジナル・アルバムに
手を伸ばすようになり、
気づいたら。
ズブズブ深みにハマってたというワケ。


最初の遭遇をもたらしてくれた
アート・ブレイキージャズ・メッセンジャーズ
「ジャズ学校」と謳われたように、
数々の名プレイヤーを輩出したバンドとして知られる。
メンバーの入れ替わりが非常に激しかったが、
私は初期・中期・後期、いずれも好きだ。


膨大な量の名盤が存在する中、
あんまり光が当たらないけれど、
コレは大好物。
アルバム・タイトル曲の「UGETSU」は
雨月物語』から来ているそうな。
他に「ON THE GINZA」などという曲もあって、
アート伯父さんの日本びいきぶりに泣けます。


Ugetsu

Ugetsu