デモーニッシュ再考

jazzydays2014-12-18

沖縄の動向に中国は聡い。
見よ。
県知事選に続く
総選挙の結果を受け、
即、沖縄沖に続々と密漁船が
集まりだしたじゃないかい。
(-"-)
不肖キツネ、
周知の如く両親は
鹿児島県曽於市出身であり、
体内にはギラギラと
南の血が騒いでおる。
が。
何ゆえか沖縄には
ただの一度も降り立ったことがない。
文化的に興味深い土地だとは思うが、
政治的には心がますます
遠のいた、というのが
正直なところである。
さて。
以下本題。


色恋も。
文学も。
芸術も。
真のキラメキはデモーニッシュ。
すなわちタナトスである。
隠微で淫靡な退廃・陶酔は
いつだって背徳がバックボーン。
コレに関してはかなり昔に
ココで論じたことがあるので
御興味おありの方は
以下を参照されたい。
http://d.hatena.ne.jp/jazzydays/20081118
生殖とエロは両立しない。
かつて。
この国はその第一人者であった。
以下、三島由紀夫による
慧眼きわまりない文章を引用する。


≪ほんとうの文学は、
人間というものがいかにおそろしい
宿命に満ちたものであるかを、
何ら歯に衣着せずにズバズバと見せてくれる。
しかしそれを遊園地の
お化け屋敷の見せもののように、
人をおどかすおそろしいトリックで
教えるのではなしに、世にも美しい文章や、
心をとろかすような魅惑に満ちた描写を通して、
この人生には何もなく人間性の底には
救いがたい悪がひそんでいることを
教えてくれるのである。
そして文学はよいものであればあるほど
人間は救われないということを
丹念にしつこく教えてくれるのである。
そして、もしその中に人生の目標を
求めようとすれば、もう一つ先には
宗教があるに違いないのに、
その宗教の領域まで橋渡しをしてくれないで、
一番おそろしい崖っぷちへ連れていってくれて、
そこで置きざりにしてくれるのが、
「よい文学」である。≫


若きサムライのために (文春文庫)

若きサムライのために (文春文庫)


そう。
崖っぷちで置きざりにしてくれる
音楽というものがあるとしたら、
それはレオニード・コーガンの
ヴァイオリンをおいて
他に存在しないだろう。
http://d.hatena.ne.jp/jazzydays/20060401
文学じゃ三島はじめ、
泉鏡花なんかも典型だが、
近年においては
コレがダントツに麗しい。
おうよ。
美とは退廃。
美とは死の匂いと常に背中合わせ。
だから桜はあんなにキレイなんだよな。


カブキの日 (新潮文庫)

カブキの日 (新潮文庫)