中山英二トリオ+1@Soul Trane

Spin-Off。
玉突き。
将棋倒し。
一人のプレイヤーから
次から次へと連鎖反応。
またたく間に
耳をそばだてるべき
プレイヤーたちが
増えてゆく。



ジャンルを問わず、
それがナマ演奏の
魅力であり、
悩みのタネでもある。
放っとくと
際限なく、
とめどなく、
広がっちまうから。


セミリタイヤ宣言後の
不肖アタクシ。
音楽を聴きに出かける、
という行為を
できうる限り
規制中なのだが。
時折。
無理をおして
足を運んでしまう。
そして。
必ずと言っていいほど
「当たり」に出くわす。


浅草ソウルトレーンに
たどり着いたのは
昨晩9時を回ってから。
ちょうど
インターバルの時間で、
ほどなく2nd set が
始まるところであった。


パーソネルは。
ベース、
中山英二。
アルトサックス、
緑川英徳(みどりかわ・ひでのり)。
ピアノ、
森丘裕希(もりおか・ひろき)。
ゲストとして
フルート、
中島心(なかじま・こころ)。


ミドリーヌこと
緑川英徳
トリックスター的存在である。
彼を通じて過去に
池田芳夫という
強力なベーシストに出会った。
このたび
もたらされた
貴重な遭遇は
中山英二。



昨日の日記でも
ちょっとふれたけれど、
私には「ある予感」があった。
このベーシストは
必ずや「Something Special」を
持つ人物であろう、と。
その予感は単純に
「当たり」を通り越して
すさまじい衝撃で
私を打ちのめしてくれた。


中山英二の演奏を
言葉に置き換えようなんざ、
とてもじゃないが不可能。
その集中度。
燃焼度。
圧倒的なテクニック。
マグマのように
ほとばしる歌心。
どんなもんか
知りたけりゃ、
とにかくナマで聴け!


曲目は
中山オリジナルを中心に
ファンキーなナンバー揃い。
愛娘のために
書かれたという一曲では
はらはら落涙。
この私が不覚にも
バラードで泣かされるとはな。


上質きわまりないジャズが
演奏されている最中は、
店もまた一つの楽器と化す。
いわゆる「箱鳴り」現象。
壁が、
床が、
窓が、
カウンターが、
テーブルが、
歓喜の共鳴を発するのだ。



緩急自在ミドリーヌ。



みずみずしく鮮烈なタッチ。



才色兼備スウィンギー!


リーダー中山英二は
ちょっと見、
ごくフツーの
おじさま(失礼!)の
ようであるが。
演奏中の鬼気迫る
張りつめたオーラは凄絶。
それでいて、
MCや休憩中の会話は
人間味とユーモアに
満ち満ちている。
何と言うか、
「デッカイ」のだ、
人としての存在感が。



終演後の記念撮影。皆イイ表情です。


終演後はマスターの
お心遣いでラガヴーリン
ロックをいただいた。
久しぶりに味わうピートの香り。
素晴らしい音楽に
素晴らしい酒、
素晴らしい相客。
心の底から
ごちでした。



自作をプロモする謎の商人。



そのサイン。



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