究極!食品サンプラー

jazzydays2007-04-13

その名は野瀬泰申(のせ・やすのぶ)。
彼こそは。
食品サンプル考現学
食品サンプル民俗学
食品サンプル文化人類学
すべてにおける
第一人者であろう!


食品サンプルの発祥、歴史、
日本各地におけるメニューの特色を
ストーカーさながら(!)
しつこく粘っこい観点で、
存分に筆をふるっているのが以下の2冊。


眼で食べる日本人―食品サンプルはこうして生まれた

眼で食べる日本人―食品サンプルはこうして生まれた


食品サンプル観察学序説

食品サンプル観察学序説


彼の著書さえ読めば、
明日からアナタも私と同類、
晴れて「食品サンプルおたく」の
仲間入りよっ!
えっ?
誰も手を挙げないんっすか?
こーんなに面白いモノ、
めったにないのにさ〜。


ちょっと長くなるが、
野瀬氏の文章を引用しよう。
(ちなみに彼の本業は新聞記者だ。)


≪私は無趣味な人間である。
 ゴルフというのをやったことがない。
 ガーデニングにもなんとなく興味が沸かない。
 碁は若いころ少しやったが、
 今はまったく打たない。
 山登りは疲れるからしない。
 クルマの免許さえ持っていない。
 自転車は必要がある時以外は乗らない。
 カラオケは知らない人に聴かれるのがいやだから、
 付き合いを除いては歌わない。
 料理は下手だから作らない。 
 仕事は趣味ではない。
 不器用なので工作関係はしない。
泳がない。
走らない。

 持ち上げない。
 ダイエットしているのであんまり食べない。
 酒とたばことうたた寝は趣味とは言えない。

 
 そんな私にとって、気がつけば
 ついつい没頭しているものがひとつだけある。
 食品サンプルを観察して回ることである。
 そう、食堂や中華屋さんやレストランなんかの
 前のガラスケースに入ったあの食品サンプル
 じっと見つめる。それが趣味である。


 自分でも、恥ずかしい趣味だと思う。 
 大の大人が真剣にすることではないとも思う。
 だが、私はついつい観察してしまう。
 ついでに店の前に出されたメニューもじっくり読む。
 貼り紙も見逃さない。 
 時々写真に撮る。
 その結果、よその店のスパイと間違われることがある。
 追いかけられたことはないが、
 「あっち行け」ぐらいのことは
 言われた経験を持っている。


 ではなぜ、私はそんなことをもう10年も
 続けているのだろうか。
 それはね、面白いからですよ。
とっても、とっても、
面白いからに決まってるじゃありませんか。


きゃははははははは。
最高!素敵すぎ!惚れ惚れ!
そうなのよそうなのよ。
食品サンプルって、
面白くって面白くって、しょーがないのよ。
サンプルを観察することで、
日本の「地方食」の分布・特色を
把握できちゃったりもする、
とっても、とっても、
深〜い世界なのよ。


画像は当然、食品サンプル・シリーズ。
コブラのごとく鎌首を持ち上げるミートソース。
不敵なツラ構えですこと。