スナイパー

あんたがどんな飲んだくれでも、
ヤク中でも、女たらしでも、遅刻常習犯でもかまわない。
やってる音楽さえ素晴らしければ。


そう、モノを言うのは音楽。
それこそが、あんたの存在価値。
音楽を背負っていないあんたに用はない。


今夜もアタシは、こうして
「いつもの店のいつもの席」を占めるためにやって来る。
あんたはただそこにいればいい。
放っておいても音楽が体を乗っ取り、
自動的に演奏させてくれるから。


でも、気を抜いちゃダメ!
ある日、演奏中に女に撃ち殺されたりしないようにね。
ひょっとすると、狙撃者はこのアタシだったりして.....。