いつ頃からだろうか。
昼酒にも歩き酒にも
罪悪感を覚えなくなったのは。
当然ながら。
どっちも一人酒である。
これがめっぽう気楽。
最初のうちこそ真っ昼間っから
女一人で飲むのは気後れしたもんだが、
慣れちまえばどうってことない。
むしろ。
近所の蕎麦屋あたりはワシが
飲まなきゃ体の具合でも
悪いのかと不審に思うだろう。
駅のホームで缶ビール、
なんざぁ序の口よアンタ。
今じゃ。
コンビニで買った男梅サワーを
店を出るなりプシュ&グビッ。
元はと言やあ。
責任(？)は今は亡き
杉浦日向子サマの蕎麦本に
あるのでございます。
おかげで。
大人の隠微な愉しみを
知っちまった&道を踏みはずした。
んでも。
つっくづくウマイんだコレが。
ハタチ前後のガキンチョにゃあ、
侵食を許さぬ領分ってのが
まっだまだあるんだよ。
願わくは。
すっかり御無沙汰の歌舞伎座で
辨松のおかずを肴に
ゆるゆる日本酒を飲みつつ、
芝居見物といきたいねぃ。
スーパー歌舞伎？
駄目駄目。
先代とは格も芸も違いすぎ。
第一。
反原発とか抜かしてる阿呆に
電気使いまくりの
舞台をやる資格ねーだろ。
だから芸人は政治的発言を
するなと言ってんだ。
おかげで澤潟屋は
弱小ファンを少なくとも
一人は減らしたんだよ。
無粋無粋。
