紙の神

jazzydays2015-07-04

米国独立記念日である。
が。
んなこたぁ、どうでもよい。
世界遺産をめぐる
韓国の「手の平返し」、
予想されたこととはいえ、
あまりと言えばあまりの
「通常運転」っぷりに
つっくづく嘔吐感。
あらためて表明しておくが、
かの国には一生、行かない。
それと。
香港以外の中国にもな。


かつて。
ロードショー&ビデオ含め、
映画は年間百本以上見ていた。
それが今では数本がせいぜい。
それでも。
見たいと思った作品は
ストーカーよろしく
探しまくる。
必ず見る。
これは文学でも美術でも同様。
で。
見ました。



まぁ。
映画としては凡作。
が。
不思議な爽快感がある。
ストーリーを要約すれば
四十女が若い男に
貢ぎまくった末に破滅、
となるんだろうが、
いやいや。
さにあらず。
彼女にとっては、
その若い男すら
「自由」になるための
道具に過ぎないからである。


ラストの「遭遇」は
出来過ぎの感アリ。
最終的に彼女がどうなるのかは、
鑑賞者に丸投げされたまま
終わってしまうのだが、
あれはあれでイイんじゃね?
重要なのは。
原作者および映画製作者が
そこまで考えていたかどうかは置くとして、
この作品が日本における
キリスト教への明らかな
アンチテーゼになっていることである。
たかだか総人口の1%しか存在しない切支丹。
その理由、その胡散臭さを
ストレートにえぐり出しているのだ。
日本の神々と切支丹の神とは決定的に違う。
遠藤周作「沈黙」の読後、
本作品を見たことにより、
あらためて我が国と切支丹信仰との
相容れなさを再認識した次第。
弥栄。


沈黙 (新潮文庫)

沈黙 (新潮文庫)