やさぐれロケンロー

jazzydays2014-05-24

ずいぶん昔に
アイドル売りされていた
ヴォーカリスト
近所に長ーく住んでいる。
名前を言っても
知ってる人は少ないだろう。
数回、彼のバンドを
聴きに行ったこともあったっけ。
歌はうまい。
見た目も麗しい。
なのにぜんっぜん売れなかった。
本人に聞いたところによると、
本業がダメな時は
もっぱら植木屋さんで
生計を立てていたそうな。


もう何年も近所で
見かけていなかったんだが、
つい先日。
家から出てきて
車に乗り込む彼を目撃。
その顔を見た瞬間、
何か見てはいけないモノに
遭遇したような気になった。
昔っからスレンダーだったけど、
今やドキリとするほど痩せている。
やさぐれた空気が
ジャージ姿の全身を
取り巻いている。



そばには彼の息子たちだろう、
小学生とおぼしき
男の子が二人。
が。
...幸せじゃないんだなきっと。
不肖キツネの霊格診断マシーンは
即座にそう告げた。
笑顔の作り方を久しく
忘れてしまったような
空虚な表情。
ソロデビュー前の
バンド時代、
あんなにも光り輝いていた
オーラが全く消え去っている。
音楽活動は細々続けているようだが。
たぶん。
規模の大小はあれど、
ASKAも幸せじゃなかったんだよな。



それでも。
オレたちゃ生きてかねばならんのよ。
ブツクサ不平をもらしつつ。
時に落ち込み、
時にいきりたち。
波風に翻弄されながら、
とにもかくにも
やさぐれ人生まっとうじゃ。
死んでないのは生きてるってこと。
上等じゃんかよロケンロー。
本日の画像はすべて横浜中華街にて。