ウェディング・テロリスト

jazzydays2013-01-30

結婚式当日、
式の直前、
ウェディングドレス姿で
たった一人、
ジハードを敢行する。
BGMはユーロビート
新郎も親族も参列者も
この固い決意を知らぬ。
そんな夢を見た。


挙式15分前。
妹(スミカに似ている)が
控室に迎えに来た。
コトが起きた後、
どんなにか彼女は驚くことだろう。
が。
しっかり者だもの。
きっと大丈夫。


適当な理由をつけてトイレへ。
いやはや。
ドレス姿で用を足すのは
手間がかかるわい。
5分前。
一人で式場がある
ホテル高層フロアに向かう
エレベーターに乗る。
他の新郎新婦とその親族と
乗り合わせる。
ガラス越しに下界を見下ろすと、
都内は思いのほか緑が多い。
以前この景色を目にしたのは
招待客としてだったが今回は主役。
そして。
これが見納めだ。


フロア到着。
ホテルのスタッフ、
参列者たち、
親族、
式場の内装、
すべてが生々しく具体的。
これは夢ではない。
並行宇宙のアナザー・リアリティなのだ。
もうじき。
豪華なじゅうたんが
血塗られることも知らず、
人々はハレの日を晴れ着で
晴れやかに迎えようとしている。
それとは全く裏腹に私の心は
ざわめき沸き立ちつつも
妙な冷静さを保っている。
時は満ち、
月は満ちた。
今こそケリをつけるのだ。
さあ。
行くぜ。