後のマツリ

政治＝マツリゴト。
政事＝祭事＝祭祀。
であるのに。
神も仏も頭にない
不敬の輩が
政権なぞ握るから
天および英霊の怒りに
ふれるのである。
そのために。
どれほど多くの命が
生贄となったであろう（号泣）。

あの時。
民主政権を選んだ衆愚を
どれほど罵倒し恨んだことか。
あの時。
ただの一人も閣僚が
靖国参拝しない事実に
どれほど地団太を踏んだことか。
あの時。
隣国の犯罪人をいともたやすく
本国にヒーローとして
送り返した政権に
どれほど唖然とし憎悪をつのらせたことか。
あの時。
国歌にも国旗にも敬意を払わぬ
薄汚い左巻き野郎が
伊勢神宮参拝などしなければ。

あの時。
あの時。
あの時。
あの時。
あの時。
おびただしい、
数え切れない、
外交的・政治的・経済的・霊的
失態の数々。
憤怒の涙。
当然ながら
マツリゴトは機能不全。
すべてが後のマツリ。

それでも。
桜は咲くらしい。
本日は父の命日。
毎年この時期は狂おしいほどに
桜が咲き乱れるのだが。
さすがに「死」の匂いを孕む花、
今年は遅れ気味であるな。

≪桜の樹の下には屍体が埋まっている！
　これは信じていいことなんだよ。
　何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて
　信じられないことじゃないか。
　俺はあの美しさが信じられないので、
　この二三日不安だった。
　しかしいま、やっとわかるときが来た。
　桜の樹の下には屍体が埋まっている。
　これは信じていいことだ。≫

檸檬・桜の樹の下には (お風呂で読む文庫 6)

ここ数日。
心に全く余裕がなく、
蕾がほころんだことにも
全く気づかなんだ。
さっき。
買い物ついでに
ようやく夜桜をチラ見した程度。
明日は陽の光の中で
ちったぁゆっくり
眺められるかしらん。