スカルピア!

ボローニャと言えば。
ボロネーズ。
うむ。
ミートソースの
スパゲッティね。



皿なしサンプル。素敵にシュール。


だが。
私にとっちゃ。
まず第一番に。
現代オペラ界
最高・最大の「色悪」、
ルッジェーロ・ライモンディ
故郷なんだわ。



先日お誕生日を迎えて
67歳だけどさ。
現役バリバリ!よ。
爬虫類系・冷酷・邪悪な
フェロモンむんむん。


得意な役は。
「トスカ」のスカルピア、
カルメン」のエスカミーリョ、
ドン・ジョヴァンニ」のタイトルロール。
うひひ。
名前を羅列するだけで
ヨダレ出そうだわ。


見てよ。
ラストの犯罪的エロエロさ。↓
http://jp.youtube.com/watch?v=DtLLLd779cQ
こっちはホラー映画か?
ゴシック・サスペンスか?
モーツァルトなんだってばよ!↓
http://jp.youtube.com/watch?v=2Hf9z0qoE50
そんじょそこらの
「お子ちゃま」にゃあ
絶対マネできませんぜ、
あの黒々としたオーラ。


とりわけ。
スカルピア役は絶品。
ただし。
近年映画化された
アラーニャ&ゲオルギュー
主演のヤツは
B級!
ゴミ!
ライモンディが出てる
「トスカ」といったら
コレ↓に決まってんのよ!


Tosca [VHS] [Import]

Tosca [VHS] [Import]


原作の時間系列順に
オケも歌手も舞台も
すべて衛星ナマ中継(!)した
歴史的試みなんだから。
コレがDVD化されてないたぁ、
どーしよーもねえな。
(私はLDで所有。)


「トスカ、お前は
 神をも忘れさせる!」
http://jp.youtube.com/watch?v=G3lPxwct2sk


狙った獲物は
何としてでも手に入れようと
しつこーく、
ねちっこーく、
トスカを追い詰めるスカルピア。
んもう。
毒蛇かサソリか。
比類なき
サディスティックな色気。

く〜っ。
たまんねえな。


ここで極私的解釈。
トスカが何故スカルピアを
葬り去るのか。
敵だから?
憎いから?
操を守るため?
わーっはっはっはっは。


違うねえ。
思わず「よろめき」そうな
自分自身を恐れたからだよ。
若く血気盛んな恋人、
カヴァラドッシにはない
悪の色気に
グラついちゃう前に
カタをつけたかったんだよ。


その証拠に。
ラストシーンで
トスカが叫ぶ名前は
愛しいはずの
カヴァラドッシではなく、
スカルピアなのだ。


「おお、スカルピア!
 神の御前で会おう!」


スカルピア (講談社文庫)

スカルピア (講談社文庫)


ボローニャには
十年ほど前に行った。
ヨーロッパ最古の大学が
今なお残る、
こじんまりした古都だった。



ああ。
この路地を。
この広場を。
ライモンディが歩いたのねぇ、
と想いを馳せながら
逍遥したわよ当然。


彼の来日公演は
たった1度だけ見たことがある。
新国立劇場での
「ドン・キショット(ドン・キホーテ)」。
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/opera/1999~2000/donkis/donkis.html
尊大な演出家の
クソつまんねえ演出。
終演後は
「Bravo!」と
「Boooo!」が
客席で激しく交錯。
ドドッと疲労感。
肝心のライモンディ様を
心底堪能できずじまい。


さてと。
ものすんごく
久しぶりに。
大アルカナだけで
スプレッドを展開してみた。



うんうん。
なるほど。
そうなんでしょうな。
納得。
では流れのままに。



聞き流すだけで英語をマスター