怒濤の蕎麦ハシゴ!@小田原

青春18きっぷ
期限は明日までである。
使わねばもったいない。
が。
ヘタなところに行って
失望したくない。
で。
久しぶりに
近場の観光地なんかどうだ、
という結論に達した。


目指すは小田原。
毎年、数回は
「こだま」に乗るために
乗降だけはするものの。
(注:私にとって新幹線とは、
 すべからく小田原から乗る
 「こだま」を意味する。)
ちゃんと街中を歩くのは
何年ぶりだろう。


小田原城
三島の友人Jackさんとの
次回デートにとっておくとして。
一応ぐるりと
中心部を徘徊したのだが。
こ、こりゃいかん。
ど、どうしたんだ一体。
何たってアンタ。
駅に直結する地下街、
あの「おだちか」が
ぜーんぶシャッター下りてるじゃんか!



これってさ。
横浜駅なら。
西口のダイヤモンドや、
東口のポルタが
全滅!ってのと同じなのよ。
由緒ある後北条氏の城下町が。


気を取り直して。
某・有名蕎麦処へ。
平日夕方。
客は私を含め2組。
それはいいとしても。
出された物のうち、
メチャクチャうまい!と
文句ナシに言えるのが
板わさ&蕎麦湯だけ、
ってどうよ。


前者はさっすが小田原名物。
しかし。
切って皿に盛っただけで、
料理とは呼べんだろう。
後者はこの時間帯なら、
濃いのが当たり前。
肝心の蕎麦は。
決してマズくはないけれど。
にちゃにちゃ、
ねちゃねちゃ、
キレが悪い。


たぶん。
もう2度と来ることはあるまい、
と思ったら。
メニューをめくる手から
熱意が薄れるってもんよ。
うまいうまい蕎麦湯を
湯桶2杯飲み干し、
さようなら。
釈然としない気分で
駅前をうろつく。



夕暮れ時の孤独。



椅子の主は何処に?



シンプル&ロンリー。



本日、おそらく最高の「昭和」。


不完全燃焼のまんま
帰路につく気になれず、
駅の反対側に足を延ばしてみる。
ちょっと歩いたところで
雰囲気よさげな蕎麦処に遭遇。
迷わず入店。


おまかせの肴は
ホタルイカのぬた。
天ぷらの「花咲き」具合も素晴らしい。
蕎麦はまずまず。
「打ち」のプロじゃないから
よくわかんないけどさ、
どうしてもっと
凛!とした蕎麦にならんかねえ。


私は決してグルメなんぞではない。
それどころか。
舌のクオリティは
B級・C級もいいところだ。
だが。
うまい!と思う蕎麦の類は
決まっている。
それは。
媚びない蕎麦。
1本1本が
他から独立している蕎麦が
集合体となって
客の前に
供される時、
言い知れぬハーモニーが
生み出される。
これこそが
蕎麦の醍醐味。


本日、2軒ハシゴしてみて、
自分がふだん
いかに恵まれた
「蕎麦環境」にあるかを
ヒシヒシと思い知ったよ。
明日は。
通い慣れた店で
極上の蕎麦を食うぜ。


場所?
もうさんざん書いたから、
教えない。
ちっちゃな店だし、
だんだん人気も出てきたことだし、
あんまり知れ渡って欲しくない。
各自検索してくれ。