未来派宣言

jazzydays2007-06-06

嗚呼。
我が右腕、腹心、同胞。
かれこれ4年も
私に仕えてくれたノートPC、
ついに昇天す。
合掌。


残念ではあるが。
意外と凹み度合いは少ない。
確かにデータはすべて消滅したよ。
それでも。
多くは最近の自分撮り&食品サンプル画像。
仕事関連のモノはメディアに保存してあるし。
「お気に入り」と「アドレス帳」は
USB フラッシュメモリに入れてあったし。
メール送受信に関しては、
ずいぶん前からWeb経由。
借り物のPCでも、さほど不便していない。


幸いにして。
愛機が逝く「虫の知らせ」だったのか、
大事な写真の1枚は
オンライン・ストレージのフォルダに
つい最近コピーしたばかり。


つくづくPCってのは、
medium=巫女なのだな。
ネットの「あちら側」と「こちら側」を結ぶ役目。
であるから。
ハードディスクを
「記憶のタンス」にしちゃいかん。


そんな中。
この本を読んで、
大いに元気づけられた。
私が利用しているブログ、
はてなダイアリー」を運営する
(株)はてなの取締役・梅田望夫(うめだ・もちお)、
気鋭の脳科学者・茂木健一郎、両氏の対談。


フューチャリスト宣言 (ちくま新書)

フューチャリスト宣言 (ちくま新書)


不具合が日常茶飯の「はてなダイアリー」には、
日頃から泣かされっぱなしなんだが、
どうしても「梅田本」は読んじゃうんだよな。
読めば絶対、ポジティブになれるから。
というワケで。
以下、元気がわいてくる言葉を
いくつか拾っておきたい。


*************************


茂木「ネットはセレンディピティ(偶然の出会い)を
   促進するエンジンでもあると思う。
   もちろん、本屋でたまたま立ち読みしていて
   思いがけず何かに出会うということもあるけれど、
   インターネットはセレンディピティ
   ダイナミクスを加速している。
   紙媒体はゆっくりなのに対して、
   ウェブははるかに高速です。」
梅田「人と人との出会い、人と何かの出会いというのが、
   つい数年前までは、物理的な制約で
   がんじがらめになっていたわけです。
   (中略)
   ネットによって、自分が面白いと思っていることと
   全く同じことを考えている人がここにいた、
   というような出会いがある。」


梅田「僕はシリコンバレーにいていつも思うのは、
   たった一人の狂気で世の中が動くということです。
   (中略)
   たとえばグーグルの創業者は二人とも
   狂気の人でしょう。
   アップルのスティーブ・ジョブズ
   狂気の人でしょう。
   ≪何でこの人はこんなにバカみたいに
    一つのことに熱中して朝から晩まで
    やっているんだろう≫ということを、
   僕はいつかネットの上で
   やってやろうと思っているんです。」


茂木「我々が現時点でできることは(ダーウィンの)
   ≪突然変異と自然選択から種が生まれてくる≫
   ということに相当するような概念設定を作ること。
   いわば概念的な革新を通した
   ブレイン・サイエンス2.0を志向すべきなのです。
   一つ一つはトリビアルなピースでも、
   それをいっぱい集めていくと、
   ノン・トリビアな全体が
   生まれてくるのではないか。」


梅田「最近、改めて気付いたのは、
   ロングテールというのは深いなということです。
   (中略)
   ≪すべての人は違う≫ということなんです。
   ロングテールってグラフを適当に書くと、
   ななめの部分、恐竜の胴体があるような
   気がしてしまいますが、
   (中略)
   実際はこの部分はほとんどなくて、
   縦軸と横軸の直角(L字型)に近い。
   (中略)
   この横軸に60億人が住んでいる。」
   

茂木「僕は、インターネット時代には、逆説的ですが、
   古典的な教養というものが復活するんじゃないか
   という気がしています。
   (中略)
   それこそ孔子だとかゲーテだとか、
   総合的な知を実現した人たちに
   関心が再び向かうだろうというのが
   僕の直感です。
   ネット時代の教養における「固定点」
   のような役割を本がするのかもしれませんね。」


茂木「インターネットって、生命というものが
   どう進化してきたか、という
   生命原理に近い事象を、
   人間の脳とか情報の領域におこすツールという
   感じがしている。
   (中略)
   インターネットが人類にもたらした
   新しい事態の背後に隠されたメッセージは、
   一つの生命原理ということだと思います。
   命を輝かせるためには、
   インターネットの偶有性の海に
   エイヤッと飛び込まないと
   駄目なんです。」


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いいねえ。
明るいねえ。
うれしくなっちゃうねえ。
かねがね。
ウェブが神経ネットワークに似ている、
とは感じていたのだが。
専門家の力強い肯定によって、
非常に気分が浮上した。
梅田本を読んでいると毎回、
80年代のニューエイジ・サイエンスを
想起するのだが、
よもや。
あの潮流が実現化せんとする時代
(=水瓶座の時代))に
己が生きられるとは幸いなるかな。


ところで。
フューチャリスト宣言」と聞いて即、
かの Adam & The Ants 、
インディーズ時代における
幻の1st アルバムを
思い起こした方は御同輩。
(いるのか? いや、きっといる!)
そうですの。
アダムが顔にウォーペイントを
塗りたくる以前の、
パンキッシュでメチャとんがったアルバムですの。
中に「Futurist Manifesto」という歌詞が
織り込まれた曲が収録されておったのです。
試しに検索してみっか。
おおおおおお。
あるじゃん!!!
「Animals and Men」、
コレだよコレコレ。
ひょええええ。
確かにスゴイ時代だわ。


DIRK WEARS WHITE SOX

DIRK WEARS WHITE SOX


画像は懐かしのアダム・アント、
ウォーペイント・バージョン。