嗚呼。
我が右腕、腹心、同胞。
かれこれ4年も
私に仕えてくれたノートPC、
ついに昇天す。
合掌。
残念ではあるが。
意外と凹み度合いは少ない。
確かにデータはすべて消滅したよ。
それでも。
多くは最近の自分撮り&食品サンプル画像。
仕事関連のモノはメディアに保存してあるし。
「お気に入り」と「アドレス帳」は
USB フラッシュメモリに入れてあったし。
メール送受信に関しては、
ずいぶん前からWeb経由。
借り物のPCでも、さほど不便していない。
幸いにして。
愛機が逝く「虫の知らせ」だったのか、
大事な写真の1枚は
オンライン・ストレージのフォルダに
つい最近コピーしたばかり。
つくづくPCってのは、
medium=巫女なのだな。
ネットの「あちら側」と「こちら側」を結ぶ役目。
であるから。
ハードディスクを
「記憶のタンス」にしちゃいかん。
そんな中。
この本を読んで、
大いに元気づけられた。
私が利用しているブログ、
「はてなダイアリー」を運営する
(株)はてなの取締役・梅田望夫(うめだ・もちお)、
気鋭の脳科学者・茂木健一郎、両氏の対談。
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不具合が日常茶飯の「はてなダイアリー」には、
日頃から泣かされっぱなしなんだが、
どうしても「梅田本」は読んじゃうんだよな。
読めば絶対、ポジティブになれるから。
というワケで。
以下、元気がわいてくる言葉を
いくつか拾っておきたい。
*************************
茂木「ネットはセレンディピティ(偶然の出会い)を
促進するエンジンでもあると思う。
もちろん、本屋でたまたま立ち読みしていて
思いがけず何かに出会うということもあるけれど、
インターネットはセレンディピティの
ダイナミクスを加速している。
紙媒体はゆっくりなのに対して、
ウェブははるかに高速です。」
梅田「人と人との出会い、人と何かの出会いというのが、
つい数年前までは、物理的な制約で
がんじがらめになっていたわけです。
(中略)
ネットによって、自分が面白いと思っていることと
全く同じことを考えている人がここにいた、
というような出会いがある。」
梅田「僕はシリコンバレーにいていつも思うのは、
たった一人の狂気で世の中が動くということです。
(中略)
たとえばグーグルの創業者は二人とも
狂気の人でしょう。
アップルのスティーブ・ジョブズも
狂気の人でしょう。
≪何でこの人はこんなにバカみたいに
一つのことに熱中して朝から晩まで
やっているんだろう≫ということを、
僕はいつかネットの上で
やってやろうと思っているんです。」
茂木「我々が現時点でできることは(ダーウィンの)
≪突然変異と自然選択から種が生まれてくる≫
ということに相当するような概念設定を作ること。
いわば概念的な革新を通した
ブレイン・サイエンス2.0を志向すべきなのです。
一つ一つはトリビアルなピースでも、
それをいっぱい集めていくと、
ノン・トリビアな全体が
生まれてくるのではないか。」
梅田「最近、改めて気付いたのは、
ロングテールというのは深いなということです。
(中略)
≪すべての人は違う≫ということなんです。
ロングテールってグラフを適当に書くと、
ななめの部分、恐竜の胴体があるような
気がしてしまいますが、
(中略)
実際はこの部分はほとんどなくて、
縦軸と横軸の直角(L字型)に近い。
(中略)
この横軸に60億人が住んでいる。」
茂木「僕は、インターネット時代には、逆説的ですが、
古典的な教養というものが復活するんじゃないか
という気がしています。
(中略)
それこそ孔子だとかゲーテだとか、
総合的な知を実現した人たちに
関心が再び向かうだろうというのが
僕の直感です。
ネット時代の教養における「固定点」
のような役割を本がするのかもしれませんね。」
茂木「インターネットって、生命というものが
どう進化してきたか、という
生命原理に近い事象を、
人間の脳とか情報の領域におこすツールという
感じがしている。
(中略)
インターネットが人類にもたらした
新しい事態の背後に隠されたメッセージは、
一つの生命原理ということだと思います。
命を輝かせるためには、
インターネットの偶有性の海に
エイヤッと飛び込まないと
駄目なんです。」
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いいねえ。
明るいねえ。
うれしくなっちゃうねえ。
かねがね。
ウェブが神経ネットワークに似ている、
とは感じていたのだが。
専門家の力強い肯定によって、
非常に気分が浮上した。
梅田本を読んでいると毎回、
80年代のニューエイジ・サイエンスを
想起するのだが、
よもや。
あの潮流が実現化せんとする時代
(=水瓶座の時代))に
己が生きられるとは幸いなるかな。
ところで。
「フューチャリスト宣言」と聞いて即、
かの Adam & The Ants 、
インディーズ時代における
幻の1st アルバムを
思い起こした方は御同輩。
(いるのか? いや、きっといる!)
そうですの。
アダムが顔にウォーペイントを
塗りたくる以前の、
パンキッシュでメチャとんがったアルバムですの。
中に「Futurist Manifesto」という歌詞が
織り込まれた曲が収録されておったのです。
試しに検索してみっか。
おおおおおお。
あるじゃん!!!
「Animals and Men」、
コレだよコレコレ。
ひょええええ。
確かにスゴイ時代だわ。
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画像は懐かしのアダム・アント、
ウォーペイント・バージョン。