ASC『オセロー』その1

jazzydays2007-06-04

敬愛する
シェイクスピア俳優であり、
演出家である
彩乃木崇之氏率いるASC
(Academic Shakespeare Comany)
による『オセロー』
銀座みゆき館を鑑賞。
本日のキャストは。
オセロー、菊地一浩。
イアーゴー、彩乃木崇之
デズデモーナ、那智ゆかり。
エミリア鈴木麻矢
そう。
たった4名。
この人数ですべての役柄を
こなしてしまうのだ。


この「4人の俳優で四大悲劇を」シリーズ、
初めて目にしたのは、
いつのことだったか。
私はASCの舞台を追いかけ始めて、
足掛け8年目に突入するので、
定かではないのだが、
毎回毎回、驚くべき発見がある。


本日の収穫。
シェイクスピア作品中でも、
悪漢中の悪漢とされる
イアーゴーが何と人間臭く、
魅力的に描かれていたことか。
「イアーゴー、
 あんたオセローを憎んでるどころか、
 奴に惚れてるね!」
と思わず声をかけたくなりそう。


4名の俳優で演じるからには、
役柄の重複は当然のこと。
重々しく、苦渋に満ちた
オセローから瞬時に
能天気とも呼べるほど
若々しく、いい意味で
「軽い」キャシオーへの
変身を成し遂げる菊地一浩の力量には、
今さらながら唸らされる。


明日は上記劇場にて、
新人俳優たちがメインの
別バージョン『オセロー』。
こちらは一つの役柄に役者が一人の
通常公演。
が。
一筋縄ではいかないのが
ASCのシェイクスピア
はてさて。
どうなりますことやら。