さあ、戦闘準備OK？
ハンカチは用意したか？
マスカラは御法度だ。
泣かされるに決まってるからな。
ソウルフル・ディーヴァ、
鈴木道子。
彼女さえいりゃあ、
他のヴォーカリストは不要。
一家に一台、鈴木道子。
パーソネルは不動のレギュラー。
ヴォーカル、鈴木道子。
ピアノ、吉田桂一。
ベース、小杉敏。
ドラムス、村田憲一郎。
今回もお約束通り泣かされた。
第一波は。
キャロル・キングの「Go Away Little Boy」。
Go away, little boy
Before I beg you to stay....
一度、口にしてみたいもんだねえ、
こんなセリフ。
第二波は。
プラターズの「Smoke Gets In Your Eyes」。
握りしめたハンカチが
みるみる湿っていくぜ。
ウォータープルーフのマスカラ？
ダメダメ。
確かに水には強いが、
私が愛用してる練り状のアイシャドウと
皮脂が混ざり合うと、
必ずパンダになっちまう。
道子を聴きに行く日は、
マスカラなし。
これが鉄則。
休憩時間、ママとカウンターで
話し込んでいると、
店に１本の電話がかかってきた。
声の主は、
パーカッショニスト横山達治。
彼の飛び入りで、
2nd set は極上の盛り上がりに。
ついつい飲みすぎ、
翌朝は頭ガンガン。
まっ、しょーがねーな。
あれだけ質の高い夜を
過ごさせてもらったんだもんな。
