沙翁様と私

jazzydays2007-04-23

本日4/23は、
我が人生の伴走者、
シェイクスピアの誕生日&命日。
いかにも。
同じ日付に世へ生まれ出て、
同じ日付に世を去ったのだ。
キマリすぎ。
沙翁、とは言っても。
亡くなったのは52歳。
生まれが1564年、没年が1616年
俗に「人殺し、イロイロ」との
語呂合わせで知られる。
(作品中、あまりに死者が多いため。)


私が初めて彼の作品に接したのは、
坂東玉三郎平幹二朗主演による
マクベス』のTV中継。
おどろおどろしくも宿命的な内容に、
戦慄するような感銘を覚えたものだ。
その後、かなりの年数を置いてから、
本格的に戯曲としてシェイクスピア作品を読み出した。
が、いずれも本来は芝居の台本として書かれたモノ。
折り良く遭遇した名シェイクスピア俳優、
吉田鋼太郎氏の
シェイクスピアは読むモノではなく、
 見るモノだと思います」

とのアドバイスにより、
私の舞台鑑賞人生はズブズブと
深みにハマることとなった。


シェイクスピアの魅力は、
悲劇にせよ喜劇にせよ、
「立て板に水」的な、
驚くべき言葉・言葉・言葉の洪水にある。
まさしく「しゃべり倒し」の世界!
登場人物は一癖も二癖もあるキャラばかり。
下世話で人間臭いヤツらが、
生き生きと舞台上を飛び跳ね、駆け巡る。
シェイクスピアを高尚だ、
などと誤解している人は、
一度でも彼の作品を舞台で見るといい。
下手な現代劇を見るより、
よっぽど面白いよ。


本日のタイトルは言わずと知れた
ミュージカル『王様と私』のパクリ。



この作品はアジア蔑視の色が濃い。
ピアニスト中村紘子氏も以下のような指摘を
どっかでしてたっけ。
子供の頃は何の疑問もなく、
純粋に楽しめたストーリーが、
いざ自分が成長してから再見すると、
何ともムカつく西欧的優越感に占められている.....。
当然。
この『王様と私』、
舞台とされているタイでは
現在も上映・上演共に禁止だとか。
そりゃあ、そうだろうよ。


画像はシェイクスピア
活躍当時の姿そのままに
復元されたロンドンの劇場・グローブ座。
http://www.shakespeares-globe.org/
木造、青天井。
その場に身を置くと、
どこか能舞台を思わせる
不思議な懐かしさにとらわれる空間である。