窪田晴男session

jazzydays2007-03-07

JR関内駅南口を出て、
マックの角を曲がる。
隣はラブホ、裏は立ち飲み屋。
素敵だ。
完璧すぎるほどだ。
そんな立地に、
ロック箱 Stormy Monday は存在する。


私がいつも陣取る窓際の席からは、
イイ感じに酔っ払った
おっさん、あんちゃんたちの
愉しげな立ち飲み姿がよく見える。
一度は仲間に加わってみたいもんだが、
どうも9時で閉店らしい。
残念。


さて。
本日のパーソネルは。
ギター、窪田晴男
ベース、鈴木享明(すずき・みちあき)
ドラムス、富岡"GRICO"義広
ギター、今堀恒雄


パール兄弟+TENSAW。
20年前なら、想像だにできん顔ぶれだよな。
しっかし、これがイイのよ。
のっけから、
ゴリンゴリン、
ギュインギュイン、

飛ばしてくれちゃう。
客席には知る人ぞ知る、
ロック界の「ハードコア盗撮魔」ZAKU氏の姿も。
彼の作品群に御興味ある方はコチラを↓
http://www.flickr.com/photos/zzk/sets/


曲目はヴェルヴェット、エコバニ
シンディ・ローパー他イロイロ。
年季入りまくり、
凄味ありまくり、
コワモテの面々。
黒髪×3名&白髪×1名。
日本男児はこうでなきゃな。
ロディアスに歌う窪田氏、
ブルージーかつアグレッシブに迫る今堀氏。
そして。
地鳴りのごときGRICOのドラミング、
インフルエンザから復活したばかりの、
鈴木 "タミフル飛び降り未遂" 享明(笑)のベースも、
ビンビン尾てい骨を刺激。


この手のLIVEに、基本的に酒は不要かも。
というか。
酔って聴いちゃ、もったいない。
限りなくシラフに近い状態で、
音楽と音量(まず「怨霊」と変換された....)を
貪欲に吸収(まず「急襲」と変換された....)したいもん。
で。焼酎をチビリチビリやりつつ、
髪ふり乱してヘッドバンギング
焼酎は「魔王」がなかったので「閻魔」を選択。
おどろおどろしいネーミングに、
グッと来るねぇ。


何だか昨今のアタクシってば。
めっきり思いっきりヘッドバンギングしちまう
機会が多いような気が....。
ロックへの怪奇大作戦、もとい回帰大作戦か?


DVD 怪奇大作戦 Vol.1

DVD 怪奇大作戦 Vol.1


ところで。
パール兄弟、もう一人の片割れ、
サエキけんぞう氏の新刊が出た。
『さよなら!セブンティーズ』(2007、クリタ舎)


さよなら!セブンティーズ

さよなら!セブンティーズ


買うなりイッキに読了。
せつなく甘酸っぱい70年代フレーバーが
ズンズン我が胸を打つ。
文句なしに名著だ。
サエキ氏と同世代で、
いまだに音楽から離れられない人には、
強力にプッシュ!するものである。


驚くべきは、著者の鮮明な記憶力。
ページをめくるたびに、
「あの時代」「この時代」の風景や匂いまでもが
ありありと脳裏に甦るぜ。
この人、小学生時代から
詳細な日記でもつけてたのかしらん?
それと。
基本的に十代の頃から単独行動メイン、
いわゆる「おひとりさま」志向だったのね。
その点、ものすんごく共感できる。
以下、印象に残った部分を抜粋。


≪GS(グループサウンズ)は(中略)あまりにあっけない
 文化だった。特にユニフォームと呼ばれる衣装、
 濡れたメロディーについては、異様だ。
 メンバーで揃えた衣装は、フリルまでついた
 中性的なものだったし、歌謡曲と結びついた
 隠微なメロディーのもたらす
 ブルーで甘い世界観の詞は、
 しばしば欧州の景色がテーマになっていたが
 実際のヨーロッパというよりは
 「東京のヨーロッパ」だった。(中略)
 明らかに屈折していて、
 独自の魅力がある。≫


≪GSの歌謡曲風のメロディーは、やるせない心のウズキと、
 下心のウズのようなものが感じられた。
 湿り気を持った、青臭いウネリだった。
 乾いた洋楽を基本とした風であるパンクは
 必ずしもリビドーを明らかにしない。≫


鈴木ヒロミツの豪放なボーカルを思い出すと、
 人が「ロックであること」は、
 たった一日だけであってもいいし、一生でもいいし、
 あるいは限定されたある期間だけでも、
 どれでもいいのではないか?と思えるのである。
 と同時に、男に生まれたからには、
 あの日の鈴木ヒロミツのように、
 ライオンのようなオーラを放ってみたい。
 とも考えるようになった。
 重心の低さ、ドッシリとした温かさ、
 それが昨今の男に欠けている要素なのだろう。≫


≪コンサートのPAスピーカーから出てくる音では
 決して体験できない、人生を変えてしまうサウンド
 それがPAを通さない直音」である。≫


さて。本日は我が家が導入している
フレッツ光が不調につき、
なかなかブログをupできなかった。
「神奈川全域ブロードバンド化可能!」
を麗々しく謳い上げた直後に、このていたらく。
しっかりしろNTT!!!!!
あんまりアタマに来させんなよ!
ただでさえ、こちとら凶暴な気分なんだからよ。