鈴木道子4@Santana

jazzydays2006-10-29

平塚サンタナにて、
久々に道子の歌声を聴く。
バッキングは、
このところ不動のメンバー。
ピアノ、吉田桂一。
ベース、小杉敏。
ドラムス、村田憲一郎。


1st、2nd ともオープニングの2曲ずつ、
吉田桂一トリオとしての演奏。
何年も聴いてるけど、
やっぱりこのピアニストは無敵である。
かつて彼を評して「ネオ・バップの旗手」とか
バド・パウエルの後継者」などといった
形容がなされた。
私は決してそれを否定するものではない。
しかし。
過去にリリースされた彼の
リーダーアルバム2枚を聴いてみたまえ。
1枚目の1曲目(オリジナル)のイントロだけで、
それが「吉田桂一のピアノ」としか言いようがない
独創性に満ち満ちていることが知れるだろう。


MUSIC FOREVER

MUSIC FOREVER


I'm Gonna Be Happy!

I'm Gonna Be Happy!


道子の歌の素晴らしさについては、
過去に何度もふれたので、繰り返すまでもない。
またまた泣かされました。
「God Bless The Child」に「Cry Me A River」。
そして、ココロ躍らされました。
「East of The Sun」に「I Love You More Today Than Yesterday」。
彼女の歌を聴いて、何とも感じないヤツとは、
アタシゃ酒を飲みたくないね。


スィート・アンド・ビター

スィート・アンド・ビター


今宵は、よく鎌倉ダフネで御一緒する
平塚在住の御夫妻が同席で楽しさ倍増!
ふだんジャズ・ヴォーカルは聴かない、と
おっしゃるお二人なのだが、
道子の声には喝采を送って下さいました。
我がコトのようにうれしいぜ。


小杉氏のベースも、重量感とスピードを兼ね備えた
目が覚めるほど鮮やかなプレイ。
それから。
ふだんは大野雄二トリオで、
控えめなドラミングをしている憲サンが、
このバンドでは、別人のように
パワフル(クレイジーと言ってもいい)に変身!
さっすが。
私が一目惚れならぬ、一聴惚れ(?)しただけのことはある。


憲サンとの出会いは、何年前だろうか。
中央林間はチップ・インにて、吉田桂一トリオを聴いた折。
レギュラードラマー、渡辺文男に代わっての登場だった。
ベースはいつもの佐々木悌二。
憲サンが店に入って来た時点で、客は私一人。
「お坊さんみたい&年齢不詳」というのが第一印象。
で。その謎の男がシンバルをセッティングし始めたので、
ようやく、彼がその夜のドラマーであることを
認識したのであった。


演奏が始まるなりブッ飛びよ。
私は常々表明しているように、
ロックなドラマーに目がないが、
それと同じくジャズなドラマーも大好きだ。
憲サンのプレイは、彼が師匠と仰ぐ
文男ちゃん(畏れ多くも私は
そう呼ばせていただいている)とは、
キャラがひと味もふた味も違った。
強靭で、繊細で、技巧的で、扇情的。
ひょええええ。
ナニモノだい。この男は。


しかし待てよ。
名前はどっかで見たことがある。
聞けば、かの大野雄二トリオでプレイしているそうな。
ああ、やっぱりね。
私は、その時点で大野トリオによる
"ルパン・ジャズ" 1st CDを持っていたのである。
帰宅後、早速アルバムをチェック。
ライナーノーツを見れば。
ありました、ありました。
村田憲一郎の名前と写真。
昼間は歯科医、夜はジャズドラマーの、
二つの顔を持つ男。


今にして思えば、彼との初遭遇が
大野トリオでなかったのが幸い。
もちろん。
大野氏のピアノおよび音楽は
中毒と言っていいほど大好きな私だが、
こと村田憲一郎のドラムに関しては、
他のバンドで演奏する時のほうが、
はるかに伸び伸びしていて、
エネルギッシュだと思う。


さて。
次にこのメンツを近場で聴けるのは年末。
それとも。
我慢できずに遠出するのかしら、私。
ともあれ。
道子の声は日本一。
それを支えるバンドも日本一でございます。


あ、そうそう。
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カンパリソーダごちそうさまでした♪