茅ヶ崎心中

茅ヶ崎ハスキーズ・ギャラリーにて、
大野雄二トリオを聴く。
パーソネルは不動のレギュラーメンバー
ピアノ、大野雄二。
ベース、俵山昌之。
ドラムス、村田憲一郎。


1st、2nd 通してスタンダード中心。
このギャラリーでLIVEを聴くのは何回目だっけ。
コーヒー、ウーロン茶の他、
ワインやビールも置いてはいるが、
通常のジャズクラブと異なり、
飲みながら聴く雰囲気ではないので、
客席はおのずと、演奏に集中する。
それを受けて、トリオのプレイも
純度が上がる上がる。
この日の大野氏となら、
マジで心中してもかまわん。
ドラマー憲サンは今朝11時半まで(!)
飲んでいたとは思えぬ素晴らしさ。


正直、昨今のアタクシ。
音楽と共にいる時だけが「生きている」実感。
他は屍同様なのでございます。
かのマリリンが、ジャニスが、
早世したのが、今となっては痛いほどわかる。
彼女たちより、ちょいと長生きしちまったけどね。
今の私には地位も名声も富も何もない。
ならば。
ボロキレになる前に、消えてなくなりたい。


かつて、香港にハマりまくっていた頃がある。
あまりに彼の地を愛しすぎ、
あまりに時間と金を費やしてしまった。
横浜・中華街で広東語を学んでは、
何度も何度も足を運んだものだ。
で。得たモノは何もない。
それでも。
あの情熱は自分なりに評価して
いいのではないかと思う。
ほとんど恋愛に似ていたから。


香港映画界のヌーヴェル・バーグとも呼ぶべき
ムーブメントの代表者、ウォン・カーウァイ監督作品、
『阿飛正伝〜Days of Being Wild』


欲望の翼 [DVD]

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(邦題は『欲望の翼』)のラストで、
レスリー・チャン(苗字の発音はチョンが現地発音に近い)
扮する主人公が、死を前にして、
相棒のアンディ・ラウに問う台詞が印象的だ。
「お前は死ぬ前に何が見たい?」
「えっ....?」(当惑するアンディ)
「考えといたほうがいいぞ。俺みたいになる前に。」


私は死ぬ前に何が見たいかな。
そうさ。決まってるよ。
花火だよ。
弔いの音楽は大野のピアノで決まりだよ。
で。葬式の音楽は、すでに
キ○ガイ・ギタリストに依頼済みだ。
オッケー?>自分
ううううう。
まだまだ、音楽を「食い足りない」己がいるようだ。
しょーがねーなー。