福田重男3@Body & Soul

このトリオは断続的にしろ、ずっと聴き続けている。
それでも、毎回、目を見張る発見があるのよね。
パーソネルは。
ピアノ、福田重男。
ベース、上村信(かみむら・しん)。
ドラムス、広瀬潤次。


Body & Soul には何年も足を運んでいるが、
あらためて思う。ココの酒は絶品だ。
不肖アタクシ、この店の
バーテンダー、Y氏のもとで、
シングル・モルトの奥深さについて、
何度も何度も、懇切丁寧に
御教授いただいたのであるよ。
(http://d.hatena.ne.jp/jazzydays/20060520


が。本日は毎回毎回、
シングルモルトばっかりの慣習をあえて破り、
カクテル三昧で行くことに。
まずはマンハッタン。
甘味おさえめ。オーダー前に、
そう頼もうかとチラリと考えたのだが、
そこは、それ!
凄腕バーテンダーならでは。
私好みの甘すぎず、素っ気なさすぎず、
抜群のバランスの一杯が
何も言わずとも、当然のごとく登場。
さっすがです。


LIVEの1st set は、少々おとなしめ。
それでも、ふだんどちらかと言えば
寡黙な上村氏のベース、
今宵はスウィングしまくりだ。
ヒロリン(=ドラマー広瀬氏)の音は、
いつ聴いても最高峰。
彼に遭遇しなかったなら。
私は永遠にジャズクラブの扉を開くこともなく、
日本人ジャズ・ミュージシャンの
LIVEに出かけようという気すら、
起きなかっただろう。
それほどまでに、偉大なドラマー。


福田氏のピアノについては、
これまで何度も語っているから、
繰り返すまでもなかろう。
ロマンティックかつアグレッシブ、
音がクリアで濁らないのがイイ!
そして何より、独創性に満ちあふれた
オリジナル曲は絶品。
1st set 最後の「Go Ahead Nigel」は、
この一曲だけを聴きに来てもいい、
とさえ思える素晴らしさ。


マンハッタンの次は、すぐさまマティーニ!と
行きたいところをグッとおさえて、
とりあえずギムレット
そうなると。
最後は、やはりジン・ベースとなろう。
十年ぶりくらいに、アラウンド・ザ・ワールドを注文。
ベテランY氏も、作るのは数年ぶりとか。
当然ながら。
気合いの入った一杯は、
色合いといい、香り立ちといい、
口当たりといい、酔い心地といい、
言いようのない素晴らしさ。


例によって例のごとく、
最後の一杯を飲み干すなり、
店を後に。
本当は最後までいたいのよ。
もっと近けりゃね。
でも、たった1時間かそこらでも、
十二分に満ち足りた気持ちにさせてくれるのが
この店。これからもヒイキにするぜ。