昭和な感傷

人間、トシを重ねるとカドが取れて
「丸く」なっていくものらしいが。
この私に限っては当たっていない。
年月と共に、むしろ体や心のあちらこちらが、
どんどんカド張っていく。
トゲトゲしくなっていく。
荒々しくなっていく。

喜怒哀楽がジェットコースター並みに
上下し、回転し、爆発し、滑空する。
それでも。
昔の自分に比べたら、
今の自分は、はるかにOK。
いついつまでもパンク魂を忘れずに、
底意地の悪い魔女人生を全うしてみせますわ。おほほ。


さて。先日、一読してヘキエキさせられた
『昭和ジャズ喫茶伝説』(平岡正明、2005年、平凡社)。
(詳細はhttp://d.hatena.ne.jp/jazzydays/20060719


昭和ジャズ喫茶伝説

昭和ジャズ喫茶伝説


このたび、めでたく(?)続編が出たので、
性懲りもなく読んでみる。
題して『日本ジャズ者伝説』。
(にっぽん・ジャズもん・でんせつ、2006年、平凡社


日本ジャズ者伝説

日本ジャズ者伝説


相変わらず筋立てナシ、非論理的、観念的、
ツルツル滑りまくり、
ガアガアわめきたてる
文体ではあるが。
前著に比較すると、かなり感傷的だ。
この男が「俺も老いた」なんぞと弱音を吐くとはね。
横浜・野毛を中心に、日本列島を縦断しつつ、
「昭和を生きた俺」をセンチメンタルに
振り返る自叙伝、といった趣。
そう。タイトルの『日本ジャズ者伝説』とは、
他ならぬ"平岡正明・昭和ダイアリー"なんである。
もちろん、実在のジャズメンやジャズ喫茶経営者など、
登場人物は多彩だが、中心はどこまでも「俺」。


もはや指摘するまでもない周知の事実だろうが、
平岡、酒が一滴も飲めないときている。
笑わせやがる。
稀代のアジテーターを自認しながら、
カミサンと息子がいたりする。
笑わせやがる。
革命を語る男が結婚なんぞするもんじゃねえ。
で、あるからして。
魔女を自認する不肖アタクシ、
一生、嫁には参りませんわよ。




"もっと"簡単ショッピング Store-mix.com