マリリン・モンロー展

jazzydays2006-06-01

1926年6月1日。
ノーマ・ジーン・モーテンセン
ロスアンジェルスにて生を受ける。
のちのマリリン・モンロー
彼女が生きていたら、
今日で80歳。


マリリン・モンロー
〜綺麗のヒミツ』展を
横浜高島屋にて見る。
ハッキリ言って、大した展覧会ではない。
生前に身に着けたドレスや
化粧道具(手鏡やクシ)などが
デジタルフォトの合間合間に
漫然と並べられているだけ。


物心ついた頃、彼女はすでに
この世の人ではなかったが、
十代の頃から、私にとって
マリリン・モンローという女優は
単なるセックス・シンボルとしてより、
一個の同性として、妙に
気になる存在だった。


展覧会場を歩きながら、
今や「フェミニスト作家」と化してしまった
かつての「レモンちゃん」こと落合恵子
古い古いエッセイ集の、こんな一節が
頭の中を駆け巡っていた......。


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≪忘れもしない1962年8月5日、彼女の死のニュースをきいたのは。
腕に鳥肌立つのが、わかったネ。スーッと青ざめて、フラッとして、
カラカラ音たててる扇風機の前にペッタリ坐っていた。
......マリリン・モンローが死んだ......。
「それで、よかったネ」という気分と、
「いけないよ、早すぎたヨ」という反対が、
カワルガワル頭の中でかけっこした。
(中略)
早すぎたヨ、モンロー。
でも、あれでよかったんだモンロー。
美しいものは、死ぬよりないんだモンロー。
(中略)
もう歌うのはよそう。
もう語るのもよそう、
"マリリン・モンロー・ノーリターン"なんて、
イジクリまわされれば、まわされるほど、
お前さんは、ホントニ死んでしまうのだから。≫


以上、落合恵子『おうちへお帰り』
(1972、新書館、絶版)より抜粋。