幻の夏

二夜連続で鎌倉のダフネ。
数ヶ月前から楽しみにしていた
ラインナップにもかからわず、
全く音楽が耳にも体にもハートにも響いてこず、
いずれも途中落伍。
酒を飲む気もせず、頼んだ料理は残しまくりで、
店のスタッフたちに心配される始末。
まあよかろう!たまには心配してもらおうじゃねーか。
気を使ってもらおうじゃねーか。
女王様してやろうじゃねーか。
弟の結婚式をはさんでの「優等生ぶりっこ」、
つくづく消耗した。
それから、音楽、文学、舞台、写真、美術、
いろんなことをひたすら「追っかける」人生にもバテた。
熱中すればするほど、対象との距離は離れていき、
頭の中はカキーンと冷たく覚醒していく。
何度も同じことを繰り返してるのに、
全然学習する気配なし。
帰りの道々、悲しくないのに何故か
泣きながら歩いていた。
自分は四季の中では夏が一番好きで、
蚊さえいなければ、一年中夏だって
構わないほどなのだが、
今年の8月は幻に終わったな。