レクイエム

jazzydays2018-10-22

「まぁ皆様方よ、
今に見ておれ、で
ございますよ」
昭和13年5月21日未明。
当時21歳の都井睦雄
村人三十人を殺害した。
最初に手にかけたのは
どんな時も彼をかばい、
溺愛してくれた最愛の祖母。
己の犯行後に祖母が
殺人者の身内として
非難されるであろうことが
不憫だったためである。


津山三十人殺し―日本犯罪史上空前の惨劇 (新潮文庫)

津山三十人殺し―日本犯罪史上空前の惨劇 (新潮文庫)


和光市で祖父母を殺傷した
中学3年男子生徒の供述は
都井睦雄の心境に
酷似しており、
戦慄と共に深い哀れみを誘う。
「許せない生徒を殺したかった。
人殺しの家族にして
迷惑をかけないため、
先に殺そうと思った」
15歳の少年をそこまで
追い込んだ恨みとは
いかなるものだったのか。


誤解・語弊を恐れず言うならば。
大義なき無差別殺人は
許されないが、
大義あるリベンジは是、
と感じる自分がいる。
これなる古ギツネ自身、
怒りを原動力として
生きてきたからである。
愛?
祈り?
ポジティブ・シンキング?
笑わせんな。
香でも焚きながら
中央線沿線で永遠に寝とけボケ!


不肖キツネ、
この事件には何故か
尋常ではなく関心を抱き、
mixiでは
津山三十人殺しコミュニティにも
参加していたほどである。
毎年事件当日は
リアルタイムでメンバーが
時系列ごとの出来事を
再現してゆくのが
ならわし。
故・古尾谷雅人が主演した
映画「丑三つの村」は
DVD化される前に
ヤフオクでVHSを落札して
食い入るように見た。
古尾谷自身、
大変この作品に思い入れがあり、
ゆくゆくは再度演じたいと
考えていたそうだ。


あの頃映画 「丑三つの村」 [DVD]

あの頃映画 「丑三つの村」 [DVD]


この夏。
長らく愛していた
蕎麦処が閉店。
昨日ついでがあったので
その跡地に行ってみた。
センター北駅から徒歩数分。
横浜市歴史博物館の近く。
ノースポート・モールの前。
外観はかろうじて
まだ保たれていたが、
内装はほぼ空っぽ。
足を踏み入れると
解体工事の関係者らしい男性が
蕎麦屋さんですか?
やめちゃったみたいですよ」と。
うん。
知ってた。
でも。
あらためて目にすると
淋しいものがあるな。
たっくさん食べた。
たっくさん飲んだ。
ごちそうさまでした。
さようなら。
ありがとう、
はまげん。