雨の中。
間に合わせの傘を差し、
誰ひとり自分を知る者の
ない街を歩いてたら、
小気味イイくらい圧倒的に
「この世に必要とされてない」感が
やって来て思わずウケた。
現世におけるアウェイ感、
とでも言いましょうか。
じゃあ。
ホームはどこなんだ。
シルヴィア・プラスは
そのへんを痛感してたと思う。
ガラスの金魚鉢越しにしか
とらえることができない現世。
離人症の典型的症状だが、
結局彼女はコッチの世界を
見切ってアッチの世界に
走り去っちまった。
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いみじくも。
かつて高野悦子
(岩波じゃなくて立命館のほう)
が吐露したように。
誰だって
カネさえ払えば
たいていの店は
笑顔で迎えてくれよう。
20歳で命を断った彼女は
純粋にオンリー・ワンの
存在として認められる場所が
欲しかったのやもしれん。
が。
少なくとも消費者でいる間は
歓迎されるんだ。
それでいいじゃんか。
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だから、
ってワケでもなかろうが、
やたらイニシエーション的な
夢を立て続けに見る。
魔鏡。
秘薬。
呪文。
神々とのコール&レスポンス。
(決して単体の'神'ではなく神々)。
たぶん。
あれこそホームなのだろう。
もうしばらくは
行ったり来たりしますがね。
いずれは還る場所。