言霊パワー

jazzydays2016-12-18

ちょうど12年前。
親族の結婚(2度目の)を
前にして、
みなとみらいの
中華料理店で両家の
顔合わせディナーがあった。
不肖キツネ。
その1週間後には卵巣がん手術
(両卵巣&子宮全摘出)を
店間近の病院で控えていたが、
幸い。
何ら自覚症状もなく、
ごくフツーに参加した。
まっ。
祝いの席に持ち出すのも
縁起が悪い話題だし、
黙ってんのが当然じゃん。


そんでも。
華やかなレストランの
窓から見える病院を
目にした自分の本音は
正直、複雑でありやしたん。
「あのなー。
 アンタらめでたそうで
 結構至極だが。
 アタシャあそこに見える
 病院で来週腹切りなんだよ」
ってなぁもん。


ともかく。
手術は成功し、
抗がん剤の必要もなく、
無事に生き延びたワケだが。
すべてが判明した後も
あの会食時、
不肖キツネがどんな心境だったかを
気遣う言葉は一切聞いたことがない。


ありがとう。
すみません。
ごちそうさま。
いつもお世話になりますetc,
手前味噌ではないが、
かなーり頻繁に口に
しているほうだと思う。
が。
あんまし。
言われないよねえ。


言葉って、
すんげえパワーあんだよ。
たった一言で
死ぬ気が生きる気に
変わったりすんだよ。
こーんなにシンプルで、
こーんなにパワフルな魔法、
哺乳類の中でも珍しいんだよ。
同情するならカネをくれ。
さもなくば。
言葉だ言葉。