今年も。
ジャンル問わずあれやこれや
本を読み散らかした。
おかげで。
部屋は本の山また山で
足の踏み場もござんせん。
一番の収穫と言えば
吉田修一の再発見だが。
たった一冊だけ選ぶとするなら
獲れっ獲れのキットキト、
星野智幸「呪文」だろう。
戦慄・鮮烈・洗脳ファシズム商店街。
権力とは。
服従とは。
生きる矜持とは。
平易かつリアルな文体で
究極的な命題を読者に突きつける。
- 作者: 星野智幸
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2015/09/11
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (12件) を見る
読売新聞の「今年の本」でも
隅っこの隅っこに番外で
取り上げられていて、
ああ、わかるヤツにゃあわかるんだ。
と安堵した。
この作品。
単なる近未来SFじゃねーっす。
著者が意識したかしないか
知らんが(たぶんしただろう)、
本年没後45年となる
三島由紀夫への強烈な
オマージュともなっている。
憂国愛国同志はぜひ読まれたい。
発売日にも注目。