"Z" is for Zelda.
ブラッドベリに
ならって言うなら。
「ゼ」はゼルダの「ゼ」。
アルファベットの
最後の最後。
「Z」を頭文字に持つ
サザン・ベル
(southern belle=南部美人)。
最後どころか
誰よりも
時代の最先端を
全速力で走り抜け、
瞬く間に
生きながら別宇宙へと
突入しちまったフラッパー。
- 作者: レイ・ブラッドベリ,大西尹明
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2006/02/27
- メディア: 文庫
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- 作者: レイ・ブラッドベリ,一ノ瀬直二
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1971/10/08
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ゼルダ・フィッツジェラルド。
彼女については
過去の日記でわずかながら
ふれたので御興味ある方は
参照されたい。
http://d.hatena.ne.jp/jazzydays/20061112
ゼルダの一人称で
書かれたきわめて
ノンフィクションに近い
フィクションを読了。
著者はフランス人男性。
原題は「Alabama Song」。
思わずドアーズが
アタマに浮かんじゃうけど。
- アーティスト: ドアーズ
- 出版社/メーカー: WARNER MUSIC JAPAN(WP)(M)
- 発売日: 2007/08/29
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本国では2007年度ゴンクール賞
(日本なら芥川賞みたいなもん)
に輝いたベストセラーである。
- 作者: ジルルロワ,Gilles Leroy,傳田温
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2008/11
- メディア: 単行本
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二十世紀初頭アメリカ、
伝説中の伝説たる
フラッパーを
描く人物としては
異例かもしれぬ。
しかし。
語られる内容は、
まるでゼルダが
読者の眼前で
一人語りをしているような
錯覚を覚えさせるほどに
「憑依度」満点。
末永く我が心の書架に
愛蔵されること
間違いなしの力作。
ページから
同類の痛みが
伝わってくるんだよ。
以下、印象的な部分を抜粋。
≪ときおり興奮状態は
とても激しくなり、
静脈は沸き立った。
血と生気と、奥底に潜んでいる
不安がほとばしり、
頬は焼けつくようになった。
私にだって何かしら価値がある。
心臓は破裂せんばかりに
とくとくと高鳴っていた。
(中略)
足はわなわな震え、
空気を胸一杯に吸い込み過ぎ、
息は止まり、目はかすむ。
もうたくさん、やめて!≫
≪私は危険を愛す.....
いくつもの危険.....
全人生を賭けてうかつに
投げてしまったサイコロ。
その転がったサイコロが止まり、
自分の破滅が決定されるのを
待つことさえしない。
場合によっては
身の破滅さえも愛する。
それが私。
手のほどこしようがない。≫
もう一冊。
マイ殿堂入りの
ゼルダ伝から抜粋しよう。
- 作者: ナンシー・ミルフォード,大橋吉之輔
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1974
- メディア: ?
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これはかの
ジャニス・ジョプリン
(彼女もまた南部出身)の
愛読書としても知られる
ロングセラーである。
≪だれかひとりが
紹介されるたびに、
ゼルダはやさしく微笑し、
握手をしながら、
「あなたなんか大理石のリングで
死ねばいいんだわ」
と声をひそめて言うのです。
もちろん、みんなは
彼女のいつもの冗談だと思いました。
(中略)
彼女はそうした言葉を
口にしながらも
非常に魅力的で、
愛想のよい態度を保っているのです ---
それは、彼女が子供時代によく見せた
皮肉のひとつであったと思います。
(だが、そうではなかった。
それはゼルダの本心から
出たものだった。)≫
聞くところによると。
キーラ・ナイトレイが
ゼルダを演じる映画
(「Beautiful and the Damned」)を
そのうち見られそうだな。
生前のゼルダにくらべて
美人すぎるのが難点だが。
(本人は見るからに
エキセントリックな容貌だ。)
蛇足ながら。
ナイトレイじゃなくって
ナイトリーだろ。
本来の発音に近いのは。
さて。
来月開始の
ネイビー横丁プロジェクト。
どうなりますことやら。
本日の書類@裏倉庫。
http://ameblo.jp/jazzydays/day-20090518.html
- 作者: ゼルダ・フィッツジェラルド,マシュー・J.ブラッコリ,青山南,篠目清美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2001/03/01
- メディア: 単行本
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