マガジン化現象

音楽と酒は両立するが、
本と酒は両立しない。
理由は簡単。
眠くなっちまうからである。
まあな。
音楽だって。
退屈きわまりなかったり、
こちらのキャパをはるかに
超えるハイレベルだった場合は
眠くなるわな。


この1ヶ月あまり。
非常に(=異常に)
本と密着している。
古今東西
低俗・高尚。
何でもござれ。

そんな中でも。
最近の新書ってぇのは。
レベルダウンが激しいのう。


大量のタイトルが店頭に
次々並んでは、
次々消えていく。
ったくもう。
雑誌かよ。

読みたい、
と思ったら
即座に買っとかないと。
後で注文しなきゃいけなくなる。
立ち読みできないから、
「ハズす」リスクも小さくない。


新書といえばだな。
かつては。
岩波新書
そして。
講談社現代新書
中公新書
理系なら。
ブルーバックス
どれもビギナー向けを
うたっていながら
非常に密度が濃く、
長らく手元に置いておく
価値があるモノばかりであった。


それが。
近頃じゃあ。
内容の軽薄短小ぶりが
ひどすぎる。
以下、この数週間に読んだ新書。


家に帰らない男たち (扶桑社新書 23)

家に帰らない男たち (扶桑社新書 23)



ジャガイモの世界史―歴史を動かした「貧者のパン」 (中公新書)

ジャガイモの世界史―歴史を動かした「貧者のパン」 (中公新書)


どれも楽しいし、
そこそこ
ためになるよ。
だけどな。
新聞記者の筆による
「ジャガイモ〜」以外は。
いかんせん軽すぎるのよ。
総合雑誌か男性雑誌の
特集ページ程度だな。


とか言いつつ。
キャッチーなタイトルの
新書が出るたび、
ついつい
手に取っちゃうんだがな。


ココだけの話
(=全然ヒミツになってないが)、
高校3年になると
担任と進路の相談をするよねえ。
青く・若く・猛々しかった
往年のアタクシ。
「将来、なりたい職業は?」
と問われ、返した言葉が
「詩人になりたい」
でござんした。


もちろん担任は失笑。
でも、こちとら大真面目。
当時の私が
偏愛していた詩人は
八木重吉
とりわけ。
以下の2編は
いまだにたびたび
そらんじてしまう。


≪ほそい
 がらすが
 ぴいん と
 われました≫
http://www.geocities.jp/scaffale00410/cp/aki1.htm


≪ぐさり! と
 やつて みたし
 人を ころさば
 こころよからん≫
http://www.geocities.jp/scaffale00410/cp/aki2.htm


秋の瞳 (愛蔵版詩集シリーズ)

秋の瞳 (愛蔵版詩集シリーズ)


何ゆえに。
2編目のごとき詩が
アタマに浮かんだかというと。
昨晩。
私は夢の中で
誰かを「ぐさり!」
やっちまったんだよ。


で。
観光バスを
乗っ取り逃亡。
重い重いハンドルに
難渋しながら
逃げる逃げる逃げる。
しばらくすると
海辺に向かう橋に出た。
そこでわざと
ハンドルを切りそこね、
バスごと水中に転落。


うまく逃げのびられたなら。
別の町で別の名で
生きていこう、
と心に決める。
まずは。
髪を短く切らなくちゃな、
などと妙に現実的な対処法を
練ってるところで
目が覚めた。
やれやれ。(=村上春樹風)


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