SAXOPHOBIA@KAMOME

具合が悪いから悲しいのか、
悲しいから具合が悪いのか。
よくわからんままに
2週間弱が過ぎ、
耳鼻科へ行く。


帰路、図書館に寄って
「こういう状態の時に読むのは
 ふさわしくなかろう」
と自覚しつつも、
シルヴィア・プラス関連
http://d.hatena.ne.jp/jazzydays/20080306
の書籍を3冊借り、
うち2冊を一晩で読了。


詩人シルヴィア・プラスの生涯

詩人シルヴィア・プラスの生涯


シルヴィア・プラス詩集 (双書・20世紀の詩人 4)

シルヴィア・プラス詩集 (双書・20世紀の詩人 4)


ベル・ジャー (Modern&Classic)

ベル・ジャー (Modern&Classic)


3冊目の自伝的小説、
「ベル・ジャー」には
かつて下記の邦題がついていた。
(1974, 田中融二訳、角川書店



「ベル・ジャー」とは bell jar。
釣鐘を逆さにした形状をした、
飲みかけのグラスやカップ
かぶせるために用いられる
ガラス製のフタ。
私が時として感じる「金魚鉢」ワールドと
何と似ていることだろう。


シルヴィアの家庭環境もまた、
我が成育過程を
想起させずにはおかない。
彼女の生涯は先年、
映画化されたようだが。
見る機会を逸したままだ。
いや。
見ないほうがいいかもしれんな。


シルヴィア [DVD]

シルヴィア [DVD]


一昨晩は。
いまだ完治せぬ風邪を抱えたまま、
馬車道はKAMOMEにて
SAXOPHOBIA の LIVE を聴く。
行くか行くまいか、
夕方まで悩んでいたのだが、
足を運んで正解であった。


パーソネルは。
バリトンサックス&フルート、
井上JUJU博之(いのうえ・じゅじゅ・ひろし)。
テナーサックス&バスクラリネット
竹内直(たけうち・なお)。
テナーサックス&篠笛、
岡淳(おか・まこと)。
アルト&ソプラノサックス、
緑川英徳(みどりかわ・ひでのり)。


どの一人が欠けても、
このユニットは成立しない。
代替メンバーの加入など
決して実現しえないのが
SAXOPHOBIA の
SAXOPHOBIA たるゆえん。


メンバー全員の個性を
考慮しぬいて
書かれたJUJUオリジナルの
秀逸さには
あらためて舌を巻く。
演劇業界に「アテ書き」という語が
存在するが
(あらかじめ俳優を想定して
 役柄を書くこと)、
彼のオリジナルは
まさにそれである。


曲目や彼らの演奏の
魅力・磁力については、
過去にほとんど語りつくした。
とにかく。
一人一人の技量と人柄を
私は愛してやまない。