モノ供養

使い切ったボールペンやサインペン。
バッテリーの切れた乾電池。
化粧水の空ボトル。
それらを私は即座に捨てられない。
まずは神棚に上げて、
これまで役に立ってくれた
功をねぎらってあげないと、
気がすまないのだ。
いわゆる「供養」みたいなもんですわね。
すぐゴミ扱いしちゃ、
浮かばれないじゃん?


ある一定期間、
自分と共に
時間を過ごしたモノたちには、
必ず「魂」が宿ってると思うから。


そんなワケで。
今日も神棚にリップクリームの
空容器が1本、乗っかっている。
毎日毎日毎日毎日。
私の唇と熱い密着
繰り返してくれて
ありがとね。


さて再び。
例のセルフ蕎麦屋
http://d.hatena.ne.jp/jazzydays/20070518
冷したぬき&ビール。
先客は60代とおぼしき紳士一人。
彼は昔、関内あたりで
相当な「顔」だったらしく、
当時の思い出話が次々に飛び出す。


「あの頃はよぉ、
 バーボン片手に
 ズージャ聴くのが最高でよぉ」
く〜っ。
カックいいぜえ、おっさん。
「渋いな〜っ!」
と私が思わず感嘆の声をもらせば、
店のオネエサンは、
「あたしジャズって皆目わかんないわ〜。
 前に491 house だっけ?
 連れてってもらったっけなぁ。
 あっそうそう、
 アラジンって店なかった?」
と可愛らしい天然ぶりを示す。
「それはエアジン!」
すかさず私が答える。
「やーだぁ、そうよエアジンだわぁ!(笑)」
小粋なオネエサンの笑顔、
豪快かつ艶っぽい。


ああ。
何て素敵な午後の会話でしょ。
そこへ常連のおたく青年が再び登場。
おっさん、オネエサン、青年、私。
4人で、ゆるゆる時間が流れていく。
この幸福感に要した代金=千円ナリ。
クセになりますぞコレは。