スローなブギ

jazzydays2006-12-29

昨日、古尾谷雅人のことを
書いたら、
彼が若き頃の代表作
『スローなブギにしてくれ』を
懐かしく思い出した。
音楽は南佳孝
歌詞がせつなくて泣けるね。


≪Want you,
俺の肩を抱きしめてくれ
生き急いだ男の夢を哀れんで
(中略)
人生はゲーム
誰もが自分を愛しているだけの
悲しいゲームさ

Want you,
弱いとこを見せちまったね
強いジンのせいさ
お前が欲しい --- ≫


スローなブギにしてくれ [DVD]

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原作は片岡義男
昔々、赤い背表紙の角○文庫を
ほとんど全部持ってたもんだ。
淡々とシチュエーションのみ語られる短編もあれば、
ドキッ、ゾクッとする
ハードボイルドな作品もあり。
タイトルの素晴らしさは今でも語り草よ。
『味噌汁は朝のブルース』
『人生は野菜スープ』
『ドライ・マティーニが口をきく』
『ラジオが泣いた夜』
なんてさ。


現在では商店街写真家として愛好しとります。
作品集は以下を含めて多数。



東京を記憶する (中公文庫)

東京を記憶する (中公文庫)



ショーウィンドウの食品サンプル
マネキン、看板、アスファルト.....。
かつて、あれほど「おしゃれ」な
小説群を世に送り出し続けていた作家の、
意外な一面に当初は驚き、
同時に我が嗜好と極めてよく似た方向性を
認めて、大きな喜びを覚えたものである。


惜しくも現在絶版の
『東京のクリームソーダ』(1998,光琳社)は、
東京中のレストランや喫茶店
ショーウィンドウにおける
食品サンプル群から、
クリームソーダに焦点を当てて
撮り続けた一種、異様&マニアックな作品集で、
私の大好きな一冊だ。
画像は片岡氏による一枚。
ベッピンさんでしょ。