鈴木央紹4@NARU

東中野の梅若能楽会館にて、
栗田芳宏演出『オセロー』を観劇。
能舞台でのシェイクスピア作品上演を
体験するのはこれが2度目。
前回は今年2月、同じく栗田演出による『マクベス』。
http://d.hatena.ne.jp/jazzydays/20060209
派手な道具立ては一切ナシ、
シンプルの極みの古典的空間。
観劇後は、お茶の水NARUにて
LIVEを聴くという無謀なスケジュールを敢行し、
正直、疲労困憊。
しかし、どちらも非常にハイレベルで中身が濃かった。
『オセロー』の詳細は後日に回すとして、
まずはLIVE@NARUの感想から。


今宵は我が期待の星、
鈴木央紹(すずき・ひさつぐ)が
リーダーをつとめるカルテット。
鈴木氏は今年、新たに発進した
大野雄二&Lupintic Five(ルパンティック・ファイブ)で
初遭遇してから、ずっと気になっていたサックス・プレイヤー。
実は彼の魅力にどっぷりハマるのがコワくて、
これまであえて遠ざけてきたんである。
しかし、どうしても彼の演奏を
もっと間近で、もっとたっぷり聴いてみたい!
という思いはつのるばかり。
で。ついに足を運んでしまったというワケよ。


結果は大当たり。
この耳に狂いはなかったね。
って。喜んでる場合かよ。
困るんだよ。素晴らしすぎて。
ほれ見ろ、言わんこっちゃない。
おかげで、またもや寵愛する
王子の数が増えちまったじゃないの。


パーソネルは。
テナー&ソプラノサックス、鈴木央紹。
ピアノ、秋田慎治。
ベース、安ヵ川大樹(やすかがわ・だいき)。
ドラムス、原大力(はら・だいりき)。
リズム隊のベテラン2名については、
もはや語る必要もないでしょ。
辣腕・豪腕・文句のつけどころナシ。


リーダー鈴木氏の音色は、
野性と知性と繊細さがミックスされた、
途方もなく美味なごった煮。
時にメロディアス、時にアグレッシブ、
とにかくスリリング。変幻自在。
あまりに私のツボを刺激してくれちゃって、
これはもう、許しがたい。
どうしてくれる。


ピアニスト、秋田氏は今夜がお初。
私好みのソリッドな粒立ち!
野蛮で優美で奔放で冷静で、
これまた許せないね。
ああ、こんな上質なピアニスト、
知らないほうが
幸せだったかも。

出会ってしまったがために、
もっと聴きたい!という欲が際限なく出てきて、
自分で自分をアリ地獄に追い込むことになるから。


今夜はメンバーに一人も
茶髪が存在しなかったのもよかった。
黒髪×3名、スキンヘッド×1名。
私はプレイヤーのルックスには無頓着なほうだが
(演奏さえ素晴らしけりゃOK!)、
常日頃、アピールしておりますように、
黒髪フェチですので。
耳のみならず、目も喜ばせてもらいましたわ。