ダキニの里へ

jazzydays2005-09-24

先週、久しぶりに豊川稲荷に参拝。
ここ数年、頭も体もイカレていたので、
新幹線に乗るのは約2年ぶり。
今回は本堂にて、たった一人(一匹)で
御祈祷を受ける栄誉に浴した。
宿坊で出るごはんは野菜のかき揚げ、がんもの煮物、
赤だし味噌汁、などなど質素な精進メニューながらも
量はたっぷりで味わい深い。
ふだん小食な自分が(昔は大食らいだったのだが....)
ここでは、夕ごはんも朝ごはんも完食。


夜は9時に正門が閉じられてしまうので、
参籠客は俗界から切り離されて、
稲荷世界の住人となる。
こっそり夜中に坊さんのサンダルをつっかけて
広い広い境内をぐるぐる回る。
奥の院から霊狐塚にかけては、
さすがに空気が濃密で、少々ビビる。
奉納された何百本もの細長いノボリが
ヒラヒラと夜風にはためく。
ディープなシチュエーション。


豊川稲荷は鳥居があっても、
厳密には神社ではなく曹洞宗の仏閣であるが、
とりあえず奥の院で大祓祝詞を小声で唱える。
と、背後に誰かが立つ気配があった。
祝詞を他人に聞かれるのは恥ずかしいと
思いつつも、そのまま続行。
何とか早口で終えて、後ろを振り向くと、
そこには誰もいなかった.....。
立ち去る足音はしなかったのに。
右手はこんもりとした木立。
正門は閉じられている。
一体どこへ消えたのだろう。
もしやダキニのお膝元のおキツネさんだったか?