シェイクスピア=ジャズ

シェイクスピアが残したテキストを後生大事に
ありがたがってる奴等は忘れがちだろうが、
その作品群はことごとく上演目的の台本である。
その場その場でアドリブを加えていった結果、
「一番ウケがよかった」バージョンが
印刷されるに至ったと考えるのが妥当だろう。


ゆえに、オリジナリティに満ち満ちた
斬新きわまりない解釈で常に観客の度肝を抜く
「子供のためのシェイクスピアカンパニー」の
山崎清介演出は全くもって正しい。
セリフや状況の大胆な改変に毎度惚れ惚れ。
今夏の「尺には尺を」もスピーディーなテンポ感が
素晴らしく、地味な作品という印象が
あとかたもなく吹っ飛んだ。
ジャズに造詣が深い彼ならでは。