日曜に都内へ出かけるなんぞ
滅多にないことなんだが。
ラファエロ展をあきらめても
見たい展覧会があったのだ。
トコロは練馬区立美術館。
画家の名は牧野邦夫。
数週間前。
ETV「日曜美術館」で
彼の作品をほんのほんの
少しばかり垣間見た、
たったそれだけなのに
ジョン・マーティンと並ぶ
http://d.hatena.ne.jp/jazzydays/20120119
「ただならぬ」気配を
嗅ぎとってしまったのである。
当日は展覧会最終日。
それなりに賑わってはいたが、
超有名アーティストの
"行列系"エキシビションとは異なり、
黒山の人だかりで
作品が見えないほどではない。
足を運んだのは
牧野の呪術的磁力に
吸い寄せられた人々のみだろう。
徹底した写実による
おどろおどろしい情念と幻想。
彼の作風に興味おありの方は
画像検索されたい。
生涯におびただしい数の
自画像を描いた牧野。
通常、自画像とは冷徹な客観なくして
成り立たないものだが、
彼の場合、その客観が
極端な諧謔味を伴う。
さまざまな衣装とキャラに
身をやつし、
己を茶化し、
時に美化し、
道化と化す。
さすがは双子座よのう。
「賭けをする人たち」。ラ・トゥールの影響が匂う。
ラ・トゥール「いかさま師」。
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帰宅後は久しぶりに
TVでN響の定期演奏会を視聴。
指揮は準・メルクル。
曲目はリストの「プレリュード」、
同じくリストの「ピアノ協奏曲第一番」、
サン=サーンスの「交響曲第三番(オルガンつき)」
という珠玉のラインナップ。
メルクルは好きな指揮者だが、
ソリストのヘルベルト・シュフは
やや感情過多で暑苦しく感じた。
(ペダリング過剰)。
リストはもっと非情でなければ。
クラシックでもジャズでも
ピアノは力強い打鍵と
濁りのない音色以外、
受けつけぬワシである。
リストと言えば
同郷のバカテク超絶ピアニスト、
ジョルジュ・シフラ。
えげつないほどの
ケレンと大見得、
およそクラシック・ピアニストで
あれほどのエンタメ
(ある種、大道芸的な)境地にまで
到達した者が他にあっただろうか。
このリハーサル光景↓も唖然モノです。
おうよ。
絵でも音でも
濃ゆいのが好きなんだよ昔っから。
牧野展の後は美術館隣接の
サンライフ練馬
(東京中高年齢労働者福祉センター)にて
遅めの昼飯兼早めの晩飯。
いかにもカフェごはん、
といった盛り付けなのだが
公共施設の「食堂」然とした
たたずまいが好ましい。
またしても
前歯(差し歯)がグラグラゆらゆら。
例によって出先で
「おっとおおお!」と
パニクる前に歯医者を予約した。
マインドもボディも
つっくづく切り替えドキだわなあ。
今週末は恒例カフェ講座だす。
展開中のハウス各論に加えて
今回はちょぴっと
文化人類学的考察も予定。
http://tinyurl.com/9kuxry2