リチャード三世@グローブ座

jazzydays2006-07-15

あの「子供のための
シェイクスピア・カンパニー」が
東京グローブ座に帰ってきた。
実に4年ぶり。バブル期終焉の頃、
パナソニック・グローブ座として開館し、
シェイクスピアの本国イギリスを代表する
RSC(Royal Shakesepeare Company)を
はじめ、国内外の劇団による、
あまたの名演を世に送り出してきた劇場。
経営難に陥った後も、
何とか苦境を乗り越えてはきたが、
ジャニーズ事務所に買収されてからは、
これといったシェイクスピア作品の上演は
なされずじまいであった。


そして。今夏ついに、あのカンパニーが生誕の地に復活!
私がシェイクスピア作品中、最も愛する
『リチャード三世』をひっさげて。
演出は毎度おなじみ、カンパニーのリーダー、
山崎清介(やまさき・せいすけ)。
実にめでたく、ありがたい。
グローブ座の一時休館を知った際、
もう新大久保の駅で降りることはなかろうと
観念した、この身には。


ただ、今回は少々「凝りすぎ」の感あり。
この作品はリチャードの名独白で始まり、
疾風怒濤のごとき展開で駆け抜けるのが常なのだが、
背景の薔薇戦争(白バラvs赤バラ)に関する説明が過剰。
登場人物の敵対関係を詳細に語りすぎ、
作品自体が持つスピード感が失われてしまった。
「子供のためのシェイクスピア」と謳っていながら、
むしろ歴史マニアな「大人のためのシェイクスピア」と
なってしまった感は否めない。
それでも。
このシリーズは私にとって、
欠くべからざる「夏の風物詩」である。
来年も再度、この劇場での上演が決定しているようで、
大変に喜ばしい。


観劇後は、鎌倉ダフネに移動し、
月イチのQいしかわカルテットLIVEを聴く。
が。ここ数日の、あまりの蒸し暑さにやられ、
1st set で無念の撤退。
もうちょっと体力つけなきゃな。