蜷川シェイクスピア@彩の国

蜷川幸雄演出、シェイクスピア『間違いの喜劇』を見るために、
片道2時間かけて彩の国さいたま芸術劇場へ。
"世界のニナガワ"がこの劇場でシェイクスピア全37作品上演を
決意してから、今回が15作品目。
自慢ではないが、私はそのほとんどをここで見てきた。
彼が演出する公演はチケットの争奪戦が激しいので、
毎回、席を確保するために、
劇場の友の会メンバーにもなっている。
(神奈川県民だというのに....。)
シェイクスピアだろうと、近松だろうと、三島だろうと、
ニナガワの舞台を見た後は、
毎度したたかにぶんなぐられた気になり、
フラつく足取りで家路をたどるのがお定まり。


今日の『間違いの喜劇』も期待を裏切らぬ素晴らしさ!
ドキドキ、ハラハラさせ、最後にはホロリと泣かせてくれる。
一昨年の『お気に召すまま』と同じく、
登場人物を演じるのは男優オンリー。
シェイクスピアの生きた時代、
女優という職業は存在しなかった。
シェイクスピア作品中の女性を女優が演じると、
クドくてクドくて鼻についてしょうがない。
それが喜劇であれ、悲劇であれ、歴史劇であれ。
だから、先日のマクベス能舞台のように
オール・メール・キャストは大歓迎!


私はかねがね、スーパー歌舞伎の立役者・市川猿之助
この蜷川幸雄の二人は世界に誇れる日本の宝だと思っている。
前者はここ数年、表舞台に姿を見せなくなってしまったが、
お二方には、ぜひとも長生きしていただき、
思いっきりブッ飛んだ舞台で
我々観客を驚かせ続けて欲しいものだ。



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お題はマーラー。今回も目いっぱい毒吐いてます。
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