はみ出し群像

jazzydays2016-10-22

人と人は。
ってか。
男と女は。
どうしようもなく出会い、
どうしようもなく別れる。
理屈はない。
正義もない。
ましてや。
永続性なんてない。
それがわかりきって
いるからこそ、
結婚というシステムが
出来上がったのだろう。
井上荒野はシステムから
「はみ出た」人間たちを
描かせたら右に出る者ナシの
作家である。



現時点で21冊を読了したが、
そのどれもが粒ぞろい。
自然な会話文が実にリアル。
特に食事の描写が
素晴らしくイイ。
何度も読み返したくなる。
「あるある、こういう場面!」
「いるいる、こういうヤツ!」
ってなシーンが続出なのよ。



全作品を読破するのが
もったいないのだが、
早晩その日は
訪れてしまうだろう。
まぁいいさ。
吉田修一と並んで
目を離せない現役作家に
巡り会えたことを
幸せに思おうじゃん。