晩夏挽歌

jazzydays2018-08-28

挽歌、と聞いて。
原田康子
つなき&みどり
を想起する方は御同輩。
前者はさしずめ
北海道のサガンであろうか。
かつて小生意気な文学少女
(うぷぷ)だった不肖キツネ、
憧れたもんだわ。
リンゼイ・ケンプ
ニール・サイモン
さくらももこ
まとめて逝く晩夏。
合掌。


挽歌 (新潮文庫)

挽歌 (新潮文庫)


前にも言ったけどさ。
いっくら追悼したって、
「にわか」が生前の功績を
今さら追いかけたって、
もう彼らはアチラ側に行ってしまった。
祈りによって魂は
いくぶん慰められるかもしれんが、
死後の売り上げがその懐を
あたためることはない。


「生きてるだけでいいからね!
なんにもしなくていいからね!」
14年前。
手術を受ける直前、
母は言ってくれた。
そうよ。
生きてるうちなのよ。
死んでからじゃ遅いのよ。
昨夏。
2度の入院手術の際には
母の言葉を耳の奥で
再生しながら
すべての手続きを
独力でこなし、
2ヶ月の再発防止治療を経て
無事にシャバ回帰。


生きている。
幸運にも。
しぶとく。
だが。
このところ。
夢がどんどん鮮明化し、
現実味を帯び、
だんだんコチラ側に
戻ってくるのが大儀になってきた。
内容は決して
いいものばかりではない。
それでも。
自分を含め、
登場するキャラは
圧倒的に「生きて」いる。
まるで。
空虚なコチラ側を
せせら笑うかのごとく。


死後に挽歌はいらない。
どうせ聞こえない。
聞こえたとしても
耳を傾けない。
その理由がわからぬ輩とは
前世はもちろん、
来世でもきっと
袖をかすりもしないのだろう。
達者でな。